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【TKO通信】~接客業がまず目指すべきものとは~

販売代行を検討中のクライアント企業様、そして現在販売代行にてご出店中で人材に関してご不安をお抱えのクライアント企業様へ。

販売代行企業の選び方は売上と同時にブランドや企業が地元に根付くかどうかを左右するため非常に重要です。

お陰様で毎回大変な好評を頂戴しておりますTKO通信ですが、前回【TKO通信】~2018年から生まれる無期契約社員とは~では多くのクライアント様から具体的にどのようなソリューションを取っている会社が多いのかといった他社の動向についての反響を多く頂きました。これからも実務に即した情報をお伝えしてまいります。今回は久しぶりに現場・接客をテーマににお客様に【TKO通信】としてご紹介させて頂きます。以前の【TKO通信】~CS調査で高得点の秘密~と併せましてご参照下さいませ。Takeofferではお客様の具体的なお悩みにお答えし、その期待に応え、更には付加価値を創造する提案が出来るよう努めてまいります。

これまでの「経営・法令順守偏」に続きました 「販売ノウハウ偏」「代行における従業員のキャリアパス偏」「契約条件偏」、「研修制度編」、「インバウンド特別篇」TKO通信バックナンバーと併せて是非販売代行会社の選択にご参考下さいませ。

老舗高級旅館で接客を受けてみました!

久しぶりに現場視点でのTKO通信をお送りします。昨年末に高級旅館で接客を受ける機会を意図的に得てみました。狙いは「おもてなし」と「接客」の違い、その良し悪しを確認するためです。地方にある老舗旅館でしたが、駅へのお迎えから旅館前でのお出迎えまで常に温かいまなざしと共に丁寧な対応を頂きました。常に相手を気にしてアクションを起こす。接客というものが相手のニーズに対応するものであれば、おもてなしとはそれに心を強く込めたものなのかと思わされました。接客業に携わっていると無表情のスタッフは非常に多く目に付きます。接客とは本来「笑顔」から始めることが大前提です。笑顔は世界の共通言語とも言われています。接客業に携わっている方全てにもれなく備わっているべきものだと思うのですが、最近はそれが無い瞬間も多く見えてしまうのが気になります。まずは自分自身も接客(仕事)を楽しむこと、こんな気持ちを思い起こすことが大切ですね。

自分が思う、良い接客=相手が思う、良い接客でしょうか??

ではこの老舗旅館は完璧だったと思うでしょうか?実は残念ながら私はそうは思いませんでした。ここに近年の「おもてなし」文化を浸透させようとし過ぎた悪影響が出てきている気がします。ずばりそれは「自分が思う、良い接客」が「相手(お客様)が思う良い接客」と=に必ずなっていると錯覚している人が多いことにあります。「おもてなし」と調べると一般的に出てくる定義は、お客様にとって想定内のことはサービスでしか無く、お客様の期待をいい意味で裏切るような気遣いこそが「おもてなし」という記述が多く見受けられます。例えば、お布団を部屋に敷いてくれることは「サービス」。しかし、敷かれたお布団の横に「ゆっくりとお休みなさいませ」などと一言書いたメモを添えたりすることは、「おもてなし」と呼ばれるようです。つまり既述の通り「お客様の期待を超えるサービス」に昇華した時に「サービスからおもてなし」になったと言えるのでしょう。では接客に従事するスタッフが皆「おもてなし」を目指すべきでしょうか。答えはNOです。細かく言うとそれは最終ゴールであって、誰しもが簡単に設定すべき目標では無い、ということになります。現に宿泊したこの旅館では「お客様のために、良かれと思って」するサービスが客である私にはそうでは無いと思わせることが多くありました。例えば宿泊客というワードだけを切り取っても様々な目的の方がいます。アクティブに館を出て観光を楽しみたい方から日頃の喧騒から離れてゆっくり静寂を館内で過ごしたい方もいます。後者にとっては定期的な室内の花の入れ替えやお茶の声掛けはせわしなく感じ、不要なのです。

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最初に目指すべきは"おもてなし"では無く"マイナスにならないこと"

これはラグジュアリーブランドでも以前多くの間違いを犯しました。これはとかく技術職と見られがちなメンズブランドに多く見受けられた兆候ですが、10年ほど前から多くのラグジュアリーブランドは目指すべき接客に高級ホテルの「リッツカールトン」や東京ディズニーランドを運営する「オリエンタルランド」を教科書にする傾向が強くなっていました。標語のように「お客様におもてなしを!」や「期待を超えるサービスを!」の言葉が飛び交っていたわけですが、それはサービス業を物語として語った場合には最終章のお話だということを忘れさせていました。この話をすると多くのラグジュアリーブランド本社スタッフは「それは当たり前だ」と口を揃えますが、果たして基礎とはそんなに簡単なものなのでしょうか。私の地元で大人気の飲食店を数店経営している社長とお話をする機会がありました。平日祝日関係無く開店から閉店まで行列が絶えない人気店です。さぞかし色んな拘りを持って運営をされているかと思いましたが、「どんなことを最も気を付けて運営していますか?」という質問に返ってきた言葉は意外なほどシンプルであり、私にとって的を射ているものでした。「お客様にとってマイナスな存在にならないこと」。つまり「居心地の悪い場所を提供しないようにする」「美味しくない料理を提供しないようにする」ことを目標としていたのです。これはなかなか思っていても目標に出来ることではありません。やはり「最高の居心地の良さを!」「感動する料理を!」とやりたくなるものです。その愚直なまでに土台や基礎を丁寧に整える姿勢は、まさに凡事徹底が成功に繋がる好例だと確信することが出来ました。誰もが嫌と思わない空間作りとは簡単なようでとても難しいと思います。アパレルにおいてもベテランの販売スタッフになればなるほど自分の接客スタイルにお客様をはめ込もうという姿勢が目立ちます。しかしそれで売れているスタッフは実はその倍も取り逃している、チャンスを逸していることに気付いていないのです。これはバブル時代に何もしなくても物が売れた時代の負の遺産だと言えるでしょう。未だにアパレル業界ではオールドスタイルの接客でも一番売れてしまうためにそのままNo1の売上を持つスタッフが店長となる慣習が多く残ります。しかしそれは同時に売り上げの安定しない、未来へ繋がらないお店を作っていることに気付く必要があるのです。アパレルの通販業界がこれだけ伸びているのは店舗で嫌な経験をしているお客様が非常に多いという結果の現れです。それこそ10人のお客様に10通りの接客をしなかった、頭をフル回転させて仕事をしてこなかったツケに他なりません。感動接客を謳うのも良いですが、素晴らしいお店を作るためには最高の基礎を作り上げる必要があるということを改めて理解することが重要です。最初に目指すべきは"おもてなし"では無く"マイナスにならないこと"なのです。

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ーお知らせ(現在の予約状況)ー

今まで北海道、沖縄エリアに特化していた弊社ですが
四国、中国地方、北陸地方、名古屋地区、東京都内での販売代行運営を開始、今後は全国どこでもTakeofferクオリティでの運営が可能になりました。
またお陰様で現在大変多くのクライアント様よりご依頼を頂いております。しかしながら弊社では双方にとってリスクの多いことから、無理受けすることを致しておりません。現状は2018年5末までの代行依頼がご予約で埋まっている状況となっております。既存のクライアント様、または一度お声掛けを頂いているクライアント様には出来る限り優先してご案内が出来ればと考えておりますので、お急ぎの案件等ございましたら担当までご相談下されば幸いです。

株式会社Takeofferはアパレルコンサルティング以外にも公認会計士・税理士等財務のスペシャリストがおりますので運営にあたる経費を根拠のある数字でご提案しております。

今回の【TKO通信】は久しぶりに現場・接客に焦点を当てたテーマでお伝え致しました。
このようにクライアント企業様には安心してご依頼頂くことが出来る、そして従業員の皆様には安心して就業出来る環境をTakeofferは用意しております。
これからも少しずつお客様から頂戴しておりますお問合せや現地からの情報をご紹介させて頂きます。これからの少子高齢化に伴う主要人材確保が困難になる時代の中で確かに貢献すべくTakeofferは常に進んでまいります。

アウトレットモールや百貨店への販売代行でご出店をご検討もしくは出店中でお悩みをお抱えのクライアント様は是非お問合せ下さいませ。

● Auther
Takeoffer 販売代行エージェント

Takeoffer 販売代行エージェント

ラグジュアリーブランドの人事として人事業務全般、主にリクルーティング責任者として従事。 その後独立しファッション業界専門の販売代行、有料職業紹介事業を中心に提供。

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