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【販売代行】インバウンド消費で盲目にならないために

販売代行を検討中のクライアント企業様、そして現在販売代行にてご出店中で人材に関してご不安をお抱えのクライアント企業様へ。

販売代行企業の選び方は売上と同時にブランドや企業が地元に根付くかどうかを左右するため非常に重要です。

初回の「経営・法令順守偏」に続きました 「販売ノウハウ偏」「代行における従業員のキャリアパス偏」「契約条件偏」、「研修制度編」と続く連載ですが、今回は特別編として東京オリンピックに向けた政府の政策の一環である、外国人観光客誘致施策の結果としてこの1年でも爆発的に増加している、所謂「インバウンド消費」による売上増加によって見えなくなってしまっている店舗の現状に関して考察していきます。

ポイント1 売上増加の割合が適切な数値であるかどうかのチェック

現在のインバウンド消費による売上増加は、銀座に代表される都心の主要エリアだけでなく、地方のアウトレットモールなどでツアー客をツアー行程内にアウトレット立ち寄りを入れている場合、その殆どで恩恵に預かっているのが現状です。そのため各ブランド店舗の売上は軒並み増加し、前年比120%ほどであたり前、200%などという数値も見られるようになっています。そのため販売代行会社も日々訪れるインバウンド客の来店に追われ、業務遂行型の接客を強いられている時間が多いのが現状です。そのため見かけの売上は上がっているが、国内客に対して適切にブランドをお伝えすることが出来ているか、店舗運営のバランスや人員体制のバランス、そして教育研修をしっかりと行うことが出来ているかという、元来代行会社に課せられている使命がパフォーマンスとして結びついているかを測ることがことが難しくなっているのが事実としてあります。ブランドサイドにとっては売上の増加にとらわれることなく、適切な運営を行っている代行会社なのかどうか、適切な運営の場合は更に売上を伸ばすことが出来るのではないか、そして何よりもインバウンド消費が冷え込んだ場合にも極端に数字を落とすことなく運営出来るように地道な顧客形成業務を行っているかどうかを今からチェックすることが重要です。

株式会社Takeofferは各分野の専門家が集まり、販売員育成ではなく、ビジネスパーソンの育成を目的とした研修を行っています。

インバウンド消費を一過性のボーナスと捉え、基本は国内客の顧客形成を目標としながら月別・週別・日別・時間帯に分けた店頭体制の柔軟さによって、提案型接客(国内客)からオペレーション接客(主にインバウンド客)を組み合わせ、チャンスロス無く且つどのようなお客様に対しても最大限の対応を可能にすべく体制を構築しております。

ポイント2 マイナンバー制度等社内管理力があるかどうかのチェック

今日のインバウンド消費の対応に追われ、売上の増加に一喜一憂している代行会社が多い中で、業界でもようやく注目され始めているのが「マイナンバー制度」です。国民総番号制とするこの制度の導入により、これまで一般的に労働保険と言われる「雇用保険・労災保険」と、社会保険と言われる「健康保険・厚生年金保険」の一元管理が現実となります。

これまでの販売代行会社は比較的企業負担の少ない労働保険加入を持ってして「保険加入」と謳い、企業負担の少なくない社会保険加入をしないということで違法状態を続けている企業が多く見受けられました。今回のマイナンバー制度により、これを一定の条件のもと別々に加入することが出来なくなることが想定されており、これまでのように保険未加入による企業負担逃れをし、利益としていた企業は抜本的にその見直しを余儀なくされるでしょう。また使い徴収による負担に耐え切れずに倒産する所謂「マイナンバー倒産」も多く代行企業には起こることが予想されます。ブランドサイドとしても取引先の対岸の火事ではなく、事業所名公開などブランド名に傷がつくリスクを多分に含んでいることを理解し、適切な運営を行うことを求める、もしくは適切な運営を行う代行会社に切替えるというアクションが求められるでしょう。

またマイナンバー制度だけでは無く、管理運営に関しても、契約書でFIXしているシフト体制が実際に履行されていない等という問題も多くのクライアント企業様よりご相談頂いております。研修と謳いながら、実際には行っていないというケースも多くあり、そのような状況下で売上がインバウンド消費により上がっているということだけで契約を更新し続けることは非常に大きなリスクとなるでしょう。現に地方遠隔地でも人材の確保は困難になってきており、環境の整った代行会社に優秀な人材が移っていくことは自明の理とも言えるでしょう。

今回は特別版としてインバウンド消費が増加している今こそ気を付けるべきポイントをお伝えしました。
クライアント企業様には安心の依頼を、そして従業員には満足な就業を頂ける環境をTakeofferは用意しております。

アウトレットモールへの販売代行でご出店をご検討もしくは出店中でお悩みをお抱えのクライアント様は是非お問合せ下さいませ。

● Auther
Takeoffer 販売代行エージェント

Takeoffer 販売代行エージェント

ラグジュアリーブランドの人事として人事業務全般、主にリクルーティング責任者として従事。 その後独立しファッション業界専門の販売代行、有料職業紹介事業を中心に提供。

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