MODA PRESS

【NEWS】ラオックス、純損益が赤字転落

NEWS(朝日新聞デジタル 8/12より)

免税販売大手ラオックスが12日発表した2016年6月中間決算は、売上高が前年同期比22・4%減の350億円、営業利益が同90・9%減の4億円だった。純損益は4億円の赤字(前年同期は46億円の黒字)に転落した。円高の進行や購入商品の単価が下落したことなどが理由という。

 同社によると、訪日中国人を中心とした来店客のニーズが変化し、売れ筋が高額の時計や炊飯器などから、価格のより安い医薬品や化粧品に移っているという。平均購買単価は昨年1年間の3万3820円が、4~6月には2万2922円にまで落ち込んだ。

 羅怡文社長はこの日の会見で「去年は『爆買い』の現象もあって少々、過熱気味だったが、今は通常の状態に戻った」と説明。売上高は落ちたが来店客数に大きな変動がないことから、訪日客を基盤とした戦略は維持する考えを示した。

 16年12月通期の業績予想も2月時点から大幅に下方修正し、売上高が前年比29・9%減の650億円、営業利益は同85・4%減の12億円の見通しとした。

Takeoffer moda 販売代行エージェントのコメント

「爆買い」というワードの火付け役とも言えるラオックス。ラオックスは2009年から中国資本傘下に入り、免税店として外国人観光客をターゲットとする小売りへと生まれ変わりました。今回のNEWSから読み取れるものは「爆買い」が終了したというだけでは無く、そこには「入店客数は変わらない(むしろ微増)のに、売上が激減している」というところにあると考えて良いのではないでしょうか。販売代行のビジネスにおいてもそのパフォーマンスを証明する指標の一つとして「入店客数」をよく取り上げます。それは簡単に言うと入店客数が増えているにも関わらず購買客数が増えない、そして客単価が上がらないのは販売スタッフの力量に依存する部分が多いと考えられるからです。しかし、今回のNEWSからはっきりしてきたことは「来店数と購買がリンクしないほど昨年は異常な状態であった」ということです。以前の特集【コラム】インバウンドバブル終焉への知覚でもお伝えしたように、観光の目的も以前の"買い物~ショッピング~"から"文化体験~エクスペリエンス~"に変化してきています。これからは昨年との比較ではなく、一昨年との比較をしたり異常値を排除して予算組みや組織構成も行っていかなければ、間違いなく世界の潮流に逆らったあさってな施策で混乱をきたすでしょう。販売代行においても昨対との売上ではなく、内容をしっかりと精査していかなければ永続性を手に入れることは困難となります。そのためには常に最新の経済動静に関して明敏な知覚を持つことが重要となります。現在の代行会社にお困りまたは一度他の代行会社とも比較検討してみたいという際には是非一度ご相談下さい。 

● Auther
Takeoffer 販売代行エージェント

Takeoffer 販売代行エージェント

ラグジュアリーブランドの人事として人事業務全般、主にリクルーティング責任者として従事。 その後独立しファッション業界専門の販売代行、有料職業紹介事業を中心に提供。

アパレルニュースの記事一覧

関連するページ